20年チャート 20 years chart 2003 7 6
もし判断に迷う時があれば、物事を大きな視点で見ることが大切です。
20年月足チャートというものがあります。
これは、20年分の月足を並べたグラフです。
調べたい銘柄について、20年の歴史がわかるのです。
さて、以下に例示をします。
あくまでも例示ですので、気になる銘柄は、自分で調べましょう。
7751キヤノン
バブルの時の株価よりも、現在の株価のほうが高いです。
現在では、バブルの時の株価に比べて、3倍近い株価となっています。
これを聞いて、文科系の人間は、驚くでしょう。
これが、文科系の人間の欠点です。
文科系とは、文学、法律、経済の大学の出身の人たちのことです。
文科系の人間は、物事を感覚で判断するのです。
なんとなく高い。なんとなく安い。
なんとなく不安。なんとなく安心。
このように物事を情緒的に判断するのです。
もちろん、これが悪いと言っているのではありません。
小説を書いたり、詩を作るには、大切な能力です。
しかし、このような能力は、株式投資には向きません。
キヤノンについては、月足チャートを見ると、
2000年初頭から、三角持ち合いをしていたのです。
この三角持ち合いを、上に突き抜けたのです。
三角持ち合いとは、
買いの勢力と売りの勢力との綱引きを、
グラフで表現しています。
三角持ち合いが、上に放れたということは、
売りの勢力が負けたのです。
20年月足チャートを見れば、
最近では、1992年の1,200円が一番安かったです。
現在の株価は、その時の5倍近い株価です。
1999年の時点から、売上高が、連続して、上昇していますので、
株価が5倍になっても、当然なのです。
今期の業績も、予想より、上方修正されました。
今後も、安定している事業分野と成長する事業分野を、
両方とも、事業展開していますので、
成長性が維持される可能性が高いです。
1332日本水産
週足チャートを見ると、株価が、2002年の5月から、現在まで、
長く上昇を続けています。
週足チャートでは、長く続いた上昇の結果、株価が高く見えます。
しかし、20年月足チャートを見ると、様子が違うのです。
株価が、大底から、やっと上昇を始めたように見えます。
成長企業ではありませんが、
売上高を見ると、
2001年の時点から、連続して、上昇しています。
今期も、売上高が伸びる予定です。
この銘柄は、高い成長性は期待できないかもしれませんが、
業績の安定性と、
現時点では、配当利回りが、1.7%ということがポイントです。
この銘柄については、評論家に聞いても当てになりませんので、
実際に複数のスーパーに行ってみて、
日本水産の製品が売れているのか、いないのかを判断することです。
お店の人に聞いてもよいでしょう。
また、実際に日本水産の製品を買ってみて、
実際に味見をして、判断すべきです。
人によっては、日本水産の製品を買ったことがないのに、
日本水産の株価は、高いとか、安いとか言う人がいるのです。
本当にいるのです。
だから、日本水産の株価について、コメントする人がいたら、
聞いてみてください。
日本水産の製品を実際に買って食べましたか。
さて、似たような銘柄に、1333マルハがあります。
20年月足チャートを見れば、株価が大底のように見えますが、
週足チャートを見れば、株価が動き出したように見えます。
この銘柄の魅力は、配当利回りが、現時点では、2.0%ということです。
この会社の判断は、まず、どういう製品を作っているか調べることです。
これは、スーパーに行けば、わかります。
そして、いくつかの製品を買って、味見をしてみることです。
さらに、近所の主婦たちに、マルハの製品について聞いてみることです。
株式投資をすることは、まず、身近な銘柄から挑戦すべきです。
身近な銘柄ならば、スーパーで、その会社の製品が売られていますので、
自分で調査できます。
株式投資の基本は、そういうことです。
もし、あなたが、パソコンマニアだったら、
パソコンの分野に関しては、
あなたの意見の方が、評論家に比べて、正確なのです。
これは、当然のことなのです。
パソコンマニアは、毎日、パソコン雑誌を読み、
毎日、インターネットで情報収集をして、
週末には、パソコンショップで行って、
パソコンをチェックしています。
さらに、パソコンマニア同士で、意見交換をしています。
これでは、どうやっても、評論家は、パソコンマニアに勝てないのです。
人の意見を聞くことは、大切なことですが、
しかし、実際に、自分で、現場へ行ってみて、自分の意見を持つ。
これが、もっとも重要なことです。